I can`t stand

続きものの箸休め程度に書いていたらこっちが完成してしまいましたw
しかもいかがわしいです…;
CPはひびまこですよー。
R-15くらいなので苦手な方はお気をつけて><










月夜が見つめる、夜の街。
間接照明で薄暗く照らされた部屋の中。
ボクは濡れた視界で目の前の人物を見つめる。
我那覇響
愛しい愛しいボクの恋人。
もうどれくらい二人で肌を合わせているだろう。
せっかくアイロンをかけたシーツはとっくにぐしゃぐしゃになった。
今何時だろうと枕元の時計の方を見やると、響の手ですぐに顔を戻された。
目線で『よそ見をするな』と訴えてくる。
こういうことをするようになって気づいたのだが、響は意外と独占欲が強い。
上京してから独りの時間が長かったからだろうとボクは推理している。
響の細い指がボクの身体を舐め上げる。
敏感な部分に触れられると無意識に震えてしまう。
脊髄を伝って身体中が不思議な感覚に支配される。
ゾクゾクする――
「くっ…は……」
食いしばった歯の間から声が漏れた。
熱い。
頭も胸もどこもかしこも熱い。
響が帯びる熱も相まって火傷しそうだ。
「真…」
ほら、またそうやってボクを呼ぶ。
そんな低くて熱っぽい声で呼ばれたら
ボクがとろけそうになること、知ってるくせに。
その声はいつもボクの脳の奥深くを刺激する。
ボクの身体を痺れさせるんだ。
絡まる指にきゅっと力を込める。
声に出さなくてもこの気持ちが分かるように。
響はふっと笑ってボクの瞼に口づけた。
まつ毛に唇が当たってくすぐったい。
「真」
吐息が顔に当たる。
何度目か分からない呼びかけ。
「ひび、き」
「好きだ。愛してる」
「ん…」
ボクも、と言おうとしたけど、口がうまく回らない。
その代わりに、響の顔を寄せてキスした。
奥底まで触れるキス。
相手の熱を奪うキス。
時間なんて気にせずたっぷりと。
響の味がする。
ずっと口に含んでおきたくなる、魅惑の味だ。
「ぷはっ」
やっと離れた唇同士を、一瞬銀色の橋が繋いだ。
そして音もなく消えていく。
肩で息をするボクを見て、響はニヤリと口角を上げる。
「まだ寝かさないからな」
ああ、全く。
ボクだって寝るつもりはないよ。
響の熱をずっと感じていたいんだから。
朝になったらいつもの温かい響に戻ってしまうから
今だけのこの『熱さ』を
存分に堪能しておこう。







そうしてボクは響に抱かれて
熱い波に呑まれていった。