好きで、もうどうしようもなくて。

9月中にもう一作品仕上げたいなあと思って書き上げました。
みきまこ(美希→真)でシリアス気味。
私が書く美希はどうしても片思いになってしまうのですが何故でしょう?w
では拙いものですが…








嫌なことなんてひとつもない
あの子のことは全部好き
だけど
なのに
何で?
こんなにも辛くて堪らないのは





ミキが好きなのは真クン。
同じ事務所で、同じくらいの時期に活動を始めたの。
お互いにソロだし、スケジュールも微妙に違うからあまり顔を合わせることはないんだ。
でもミキたちはとっても仲良し。
オフが重なった時は遊びに行くし、事務所にいるときはいっぱいお喋りする。
そうやってるうちに気付いたの。
ミキ、真クンのこと好きなんだって。
もちろん真クンはそんなこと知らないんだけど。
ファンの子たちにはカッコよく振舞ってるけど、本当はちょっとおっちょこちょいの可愛い女の子。
嬉しい時とか照れてる時の笑顔は子犬みたいに可愛い。
目も、ほっぺたも、髪の毛も、指の先も
真クンの全部が、大大大好き。





ある日真クンはミキにアイスを奢ってくれたの。
ミキが「財布にお金がないの〜」とふてくされてたら、「じゃあボクが奢ってあげる」って。
そんな優しいところも好き。
それで、思わず抱きついちゃった。
「ありがとう!真クン大好き!」
真クン、ビックリして目を白黒させてたんだよ。
そして言ったの。
「うん、ボクも美希のこと好きだよ」


それを聞いた途端、何でかな、涙がにじんで来たんだ。
きっと分かっちゃったから。
ミキの好きと真クンの好きは全然別のものなんだって。
ミキの好きは大切な好き。
むやみに口に出せない好き。
特別な人にしか言えない好き。
真クンの好きは普通の好き。
挨拶みたいな好き。
誰にでも言う好き。
だから絶対に伝わらないって。
ミキ、頑張ったんだけど涙が溢れちゃった。
真クンはさっきよりもっとビックリしてオロオロし出したの。
「ど、どうしたの美希!?怪我でもしたの?」って美希のことあやすみたいに。
違うって言いたかったんだけど、どうしても声が出なくて。
代わりに何度も何度も首を横に振った。
ありがとうっていう気持ちと、優しくしないでって気持ちがぐちゃぐちゃだった。
目の前は滲んでたのに、真クンの触れる手の感覚はしっかりと分かったんだ。
あったかくて優しい手。





帰ってから落ち着いて考えてみたの。
すぐに忘れられるなら、こんなに泣いたりしない。
あれはきっと、ミキが本気で恋してるから。
でもね、好きでいることが辛いの。
振り向いてくれない悲しさ。
気持ちが伝わらないモヤモヤ。
嫌いになれたらすっきりするんだろうけど
なれそうにもないよ。
だから決めたの。
怖いけどいつか伝えるから。
この気持ちを。
胸をいっぱいにしてる、「大好き」を。
だからせめて
好きでいさせてね、真クン?










美希視点で書くのはなかなか難しかったです。
あの独特の口調で表現するとなると…
でもだからこそ伝えられることもあるんじゃないかなあと思ってあえてそうしてみました。
美希の心の葛藤とか彼女の言葉でしか表現できないのではとか考えたり。
私の文才では限界があるんですがね。
まだまだ修行が足りません><