道に咲く太陽

随分放置してしまって危機感を抱いたので、夏らしい作品をば。
超短いですがご容赦ください。










「暑っ…」
7月末日。
全国各地で連日、記録的猛暑が続く。
屋外に出るのも憚られる中で真はひたすら自転車を漕いでいた。
暴力的に照りつける太陽の日差し。
どれだけ汗を拭おうと、次から次へと額、首筋に浮かび、流れてゆく。
下手をすると額から流れてくる汗が目に入ってきそうだ。
「電車使った方が良かったかなあ」
独り言のように呟いてみるがそれで暑さが軽減されるわけでもなく。
諦念のような感情が胸で渦巻いているのを自覚しながら、恨めしそうに太陽を見上げた。


さて、何故真がこんな猛暑日に自転車で出かけているのか説明しよう。
無論真もクーラーの効いた室内で漫画でも読んでいようかと計画していたのだ。
しかし午前中に携帯電話にかかってきた電話のせいでそれは脆くも崩れ去った。
「あ、真クン?あのね、今日の午後にみんなで映画見に行きたいから、真クンも来るの!」
反論する余地もなく、場所と時間を告げられ電話は切られた。
かと言って無視して出かけなければ後で何かと面倒なことになる。
金色の髪をした後輩の姿を脳裏に浮かべまたため息をつく。


無心でいた真の目に、不意に飛び込んできたものがあった。
「あっ」
ついさっき思い浮かべた少女の色。
一面に咲くビロード色の花。
夏の象徴ともいえるヒマワリの大群だ。
「綺麗だなあ…」
ついブレーキをかけ、見とれてしまう。
真の身長すらも超える花々は、根付く地面に色濃く影を落としている。
ヒマワリは漢字で書くと向日葵となるらしい。
いついかなる時でも太陽の方向を向いている、という意味だ。
真夏の太陽にも負けず、まっすぐと伸びる。
その姿を見ているだけでパワーを貰える気がした。
「よしっボクも行くか!」
左腕の時計を見ると、集合時間まで10分を指していた。
ペダルにかけた足に力を込める。
じりじりと焦げる暑さを全身に感じながら。








うん、何かごめんなさい
ヒマワリを題材に何か書きたいなーと思ったんですが何も出てこず
苦し紛れに書いた結果がこれですよ。
今度はちゃんと時間を取ってじっくり書くので勘弁して下さい…orz