休日の過ごし方その1

今日から学校休校なのでこんなネタを。
久々に休みを貰った真。
色んなキャラが出てきます。







「(どうしようかな…)」
真はベッドに転がりながらぼんやりと考えてみた。
今日はオフの日。
前々から決まっていたことなのだが、いざプロデューサーに「今日と明日は休んでいいぞ」と言われると「ああ、久しぶりの休みだ」と実感する。
しかし何もやることがない。
普段は『やるべきこと』が多くてその処理に追われている。
いつの間にか『やりたいこと』がおざなりになっていたのだろうか。
いきなり『やりたいこと』をしていいと言われても、困る。


「(この前出たマンガの新刊買おうかな。それとも可愛い服を選びに…)」
色々と思いついたが、どれも暇つぶし程度だ。
とてもやりたいこととは思えない。
「(あ、そうだ)」
真の脳裏に思い浮かんだひとつのこと。
それは本来ならば休日にしなくてもいいことなのだが。
真にはそれが一番いい選択肢に思えた。
そうとなれば実行だ。
勢いよくベッドから飛び起き、上着を引っ掛けて部屋のドアを開ける。
リビングに向かって「ちょっと出かけてくるね!」と言う、とゆうか叫ぶ。
母親が「どこに行くの?」と聞いてきた。
真は満面の笑みで応える。
「事務所!」


事務所のドアを開けると丁度出ていこうとしたところなのか、春香とバッタリあった。
真がオフな事を知っていた春香はぱちくりと目を瞬かせた。
「あれっ?真、今日は休みだったんじゃ…」
「うん、そうなんだけど何もやることなくてさ」
あはは、と頭を掻く。
「ボクにできることがあったらやらせて欲しいって思って」
「ええっいいの?でも、せっかくの休みなのに…」
「いいの。ボクがやりたいんだし」
すると春香は尊敬するように顔を明るく煌めかせた。
「凄いよ真!私なら絶対一日中寝てるのに!」
「そんなことないよ。暇なだけなんだから」
春香のお世辞無しで素直に褒めてくれるところが真は好きなのだ。
ニコリと笑って、真は事務所に足を踏み入れた。
「あら、真ちゃん」
まず初めに机に向かって事務をしてた小鳥と目が合った。
「へへっ休みだけど来ちゃいました。何だか力が有り余ってて。小鳥さん、ボクでもできる雑用ってありませんか?」
「ふふっ真ちゃんったら本当に元気ね」
笑って許してくれた。
こういう時、やりたいことを許してくれる小鳥に感謝する。
その時、給湯室から二つの声がした。
「全く、オフくらいゆっくりしたら?たまには身体を休めないといけないわよ」
「うっう〜!でも、今日も真さんに会えたから嬉しいですぅ〜」
コーヒー片手に苦笑している律子と嬉しそうに手をばたばたさせているやよいだ。
そんな2人に笑ってみせる。
「小鳥さん、他の皆はどうしてます?」
「亜美ちゃんと真美ちゃんと伊織ちゃんは営業、千早ちゃんと雪歩ちゃんと美希ちゃんはレッスン、あずささんは隣で雑誌の取材よ。皆一度は事務所に戻ってくると思うわ」
「そうですか…へへっ」
いつの間にか隣にいた春香がひょこっと顔を覗き込んでくる。
「真、嬉しそうだね」
うん、と真は頷いた。
「普段一日で全員は会えないからね。早く会いたいなあ」
それを聞いた律子が真の肩を叩く。
振り向くとやよいと一緒に荷物を持っていた
「それもいいけど、荷物整理手伝ってくれる?」
「お願いします〜」
勿論だよ、と真は応えるのだった。


ここが自分の居場所の一つだと、改めて実感した日だった。










またもや中途半端な終わり方です…
学校が休校になりまして、時間があったのである日の風景風に書いてみました。
きっと真でも事務所に顔出すんじゃないかなって思います。
仲間想いの真だから皆の顔見たいんだろうなって。
ちなみに春香さんはショッピング、美希は一日中寝てるイメージですw