暗黙の了解

あずちはです。
このCPで小説書くの初めてなんですよね…;







今日のテレビ収録は上手くいった、と千早は思った。
思わぬアクシデントもなく時間通りだ。
楽屋で音楽でも聴いてゆっくりしていよう。
そう考えていたら
「千早ちゃん、お疲れ様」
後ろから声をかけられた。
千早とは対照的な、ふわりと包み込むような声。
顔を見なくても分かる。
振り向いて応える。
「お疲れ様ですあずささん」
彼女は満足そうににっこりと微笑んだ。
彼女とデュオを結成した時はこの先大丈夫なのかと思ったものだが、意外とバランスが保てているようだ。
あずさは普段は何をやらかすか分からないのだが、いざとなると驚くくらいしっかりする。
予想外の出来事が起こるとパニックになってしまう私とは対照的だ。
窮地を何度もあずさに救ってもらった。
あずさがいないと駄目になってしまうかもしれないとさえ思う。


そんな彼女に憧れや尊敬以上の感情を持っているのは自分でも自覚している。
あずさは何も言わないが、きっとばれている。
千早が自分から「好き」と言うのを待っている気がするのだ。
千早自身、いつ言おうか、それともこのまま胸の中に留めておこうか、迷っている。


「あずささん」
返事をする代わりに、あずさはまた微笑んだ。
口を開く。
だが、喉まで出かかっている言葉を口にしようかどうか悩んだ。
一瞬の沈黙の後
「…すみません、何でもありません」
あずさは困ったような寂しいような、複雑な表情で笑みをこぼした。
少しだけ低い千早の頭に手を乗せる。
「言わなくていいの?」
「…いいんです、今は。でも」
きゅっと唇を噛み締めてあずさを見つめる。
「きっと、いつか言います」
あずさがうんと頷いた。


「待ってるわね」
「待っていて下さい」







千早のあずささんに対する態度がどうもよく分かりません。
SPしかやってないのでデュオとか組めないんですよね。
素直になれずにツンツンするのか、小犬みたいに甘えちゃうのか。
今回はデレ分多めにしてみました。
あずささんはきっと誰が相手でも癒しちゃうんだろうなと思ってますw