恋すると変わるというけれど

今回はちはまこで書きました。
ほのぼの風味です。





いつも通りの765プロの朝。
でも前よりはほんの少し違う、私達。
「おはよーっ千早」
「おはよう真」
事務所のドアが音を立てて開かれる。
デュオのパートナーである真がハイテンションに挨拶してくる。
私も笑顔で応える。
すると、凛々しい真の顔がえへへっと人懐っこい犬のような表情に変わった。
そんなくるくると変わる表情が好きだ。


私と真は、付き合っている。
告白は真から。
「ボク、千早のことが好きなんだ」と言われた時は驚いた。
私も真のことが好きだったから。
この思いは一方通行だと思っていたから。
驚きと嬉しさで涙が止まらなかった。
それを見てあたふたする真が、今となってはおかしく思える。


ソファに座って本を読んでいる私の横に腰かける。
「ねえ、今日のスケジュールはポーズレッスンだよね」
「ええ。その後営業ね」
「うわ〜きついなあ。ポーズは顔の筋肉使うから疲れるのに」
プロデューサーそういうとこ考えてほしいなあ、と拗ねる真。
喜怒哀楽の激しい真は短時間で表情がよく変わるから楽しい。
そんなことを言ったら怒られるだろうけども。
「まあ、明日はオフだからいいじゃない」
「そうだね。家でゆっくりするかなー」


…そうだ、言わなきゃ。
勇気を出すため、こぶしを作って握りしめる。
意を決して真の顔を見つめる。
「あの、真」
「ん、なに?」
顔が赤くなっていないか不安だ。
「もし…予定がなかったら、一緒に買い物に行かない?」
真は相当驚いたようだ。
まん丸い目が大きく見開かれた。
私自身、こんなことを言うなんてびっくりだ。
以前なら買い物なんて必要な時にしか行かなかったに。
真と一緒にいたいがために、こんな口実を…。
驚きに彩られていた真の目が、ふっと優しくなった。
「千早、変わったね」
「え?」
…確かにそうだ。
前までは、歌が歌えれば、歌さえあれば良かったのに。
いつの間にか変わっていた。
いや、真や周りの皆が変えてくれたのだ。
アイドルとして仕事をして、友達ができて、恋をして…
私はきっと成長している。


「いいよ、行こう!千早に似合う服探しに行こうよ」
そう行って真は私の肩を叩いた。
ほっとして、体から力が抜けていく。
「じゃあ真のために可愛い服も探しましょう」
「ええ!?ボクの?」
「そうよ。何ならお揃いにする?」
「うう…それは、嬉しいけど恥ずかしいよ…」


きっと私はまだまだ成長できる。
真と一緒にいるから…







二作目はちはまこです。
この話、最初はみきまこで考えていたんです。
でも千早の方がはまる気がしたので変更しました。
千早はきっと恋したら混乱しながら奔走するんでしょうね。
周りの人が応援したくなる恋ですw
彼女はクールですけど、本当はちょっとしたことで壊れやすい心を持っているんです。
真は千早のそんな部分を支えてくれるかなって。
二人で二人三脚の恋をしてほしいです。
でもやっぱり真は受k(ry