純白を抱きしめて

3週間ぶりの1時間SSです!

お題は『憂鬱』『ナイフ』『白』『賽』。
『白』で書きましたー。
微妙にいかがわしい表現がありますのでご注意を。








彼女の柔肌に触れるたびに思う。
柔らかくて丸くていい薫りで
白い。


真はその外見や身体を良く動かす印象から、周囲はアウトドアなイメージを持っているだろう。
確かに彼女と過ごすオフは外出することが多い。
にも関わらず、真の肌は透き通るような白い美しさを保っている。


「あずささん」
まだ少し焦点が定まっていない目で真が見つめてきた。
余韻が残っているのだろうか、頬にまだ火照りが見える。
漆黒の髪を撫でながらあずさが応える。
「なあに?真ちゃん」
すると真は何やら恥ずかしげに身体を捩じらせた。
真のこういう仕草は、迷いの表れなのだとあずさはもう知っている。
いいのよと言う代わりにぎゅっと抱きしめる。
「…あずささん、ボクの肌なんか弄って楽しいんですか?」
あずさの胸に顔を埋めてしまった。
その言葉に皮肉の響はなくて
ただ不安から出たような言葉だった。
そう、あずさは真と『そういうこと』をする際には、いつも前戯代わりに真の肌を弄ぶ。
意地悪ではなく愛しさからの行為だったのだが真には不快だったのだろうか。
「ごめんなさい、嫌だったかしら?」
真は首を横に振る。
「嫌じゃないです。むしろ嬉しいんですけど…その」
言葉が淀む。
あずさはただ黙って真を抱きしめ、次の言葉を待っていた。
「ボクの肌って、筋肉質で女の子らしくないし…自信が持てなくて」
消え入りそうな声で呟く真。
真は脆い。
口ではもっと乙女になりたいと言っているけども、身体や内面は彼女にとってコンプレックスの塊なのだ。
変わりたいと彼女は思っているようだけど
「私は今の真ちゃんが大好きよ」
たっぷりの慈しみを込めてあずさは言う。
「筋肉質でも、こんなに白い肌があるじゃない。本当に綺麗で嫉妬しちゃうくらい」
そっと純白のキャンパスに口づける。
真の身体が小さく震えたような気がした。
敏感な反応をするところも、彼女の特徴の一つで。
「真ちゃんにも女の子の部分があるのよ。もっと自信を持って」
にっこりとほほ笑まれて、真は顔を赤くした。
うめくような小さな声が聞こえた気がしたのだけど、それ以上何も言わずに抱きついてきた。
真っ白な肌同士が合わさって光り輝いているようだ。
あずさは幸福で心を満たしながら、そっと目を閉じた。







書いてる途中で方向性間違った気がしたんですがスルーw
真ってゲームとかで見る限り肌が特に白いんですよね。
なのでそこから発展させてみました。
その結果がコレなわけなんですけども。
あっすいません石を投げないでー!